認定看護師の紹介

ケアが難しい患者さんと向き合える知識と
技術の習得を目指して

外科病棟で働いていた時に、ストーマケアのおもしろさに興味を持ちました。しかしストーマを造設する患者さんは、排泄経路の変更に伴い様々な不安や問題を多く抱えます。私は新しい身体機能の受け入れが難しく、ケアに難渋する患者さんに出会い、興味があるだけではなく、ケアが難しい患者さんと向き合える知識と技術が必要ということを痛感し認定看護師になることを目指しました。
病棟で勤務しているため、入院中から社会復帰後の患者さんのQOLの維持・向上を目指した指導やケアを行うよう心掛けています。また、主任としての立場を活かしキャリアアップを目指す後輩育成にも積極的に関わり、皮膚・排泄ケア分野の質の向上に努めたいと思います。562人の尊厳を保ち、生きる意欲やその人らしい生活を取り戻すために専門的な知識や技術を用いてケアを提供することが私の現在の役割です。

皮膚・排泄ケア認定看護師/岩井 裕美(患者・看護相談室)

患者さんがよりよく生きるための力を
提供するために

私は、外科・泌尿器病棟で受け持った患者さんのストーマ・ろう孔ケアを通して、患者さんの思いを理解し、QOLを高めるためには専門的な知識や技術を学ぶことが必要だと痛感し、認定看護師を目指しました。入院中の短い期間で患者さんは身体的、精神的に大きな負担を生じ、それを受け止めながら、退院後の日常生活動作を身につけていかなければなりません。患者さんがよりよく生きるための力を専門的な知識や技術を用いてケアを提供することが私の役割です。現在は、ストーマ、ろう孔ケアの他、褥瘡回診やフットケアカンファレンスを通じて、院内の看護ケアの質の向上をするため活動を行っています。
これからも自己研鑽を重ね、皮膚・排泄ケアを必要とする患者さんや家族のためにより良いケアを実践することと、後輩のキャリアアップを支援していきたいと思います。

皮膚・排泄ケア認定看護師/浜野 克弥(患者・看護相談室)

自分自身のケアが
もっと患者さん・ご家族のためになるように

救命救急センターは、突然の病気や事故で入院される患者さんが多くいます。予期していなかった出来事であり、さらに、患者さんの状態が緊急度・重症度が高いことから病態を把握するために幅広い知識と技術が必要になります。そして、根拠をもって患者さんやご家族への精神的ケアを提供することが重要になります。しかし、働いている中で自分自身のケアが患者さん・ご家族にとって良かったのかと難しさを感じ、認定看護師を目指しました。現在は、学んできた事を後輩へ指導していき、更に実践の中で活用していきながら自己研鑽に努めています。今後は、医師・看護師・コメディカル間の連携を更に深め救命救急センターへ入室される患者さん・ご家族への最善のケアが提供できるようにしていきたいと思っています

救急看護認定看護師/渡邉 亜矢子(救命救急センター)

表現するのが難しい子供のために、
専門的な技術や知識の向上をしたい

子どもは、苦痛があっても表現することが難しく、身体機能の未熟さにより、短時間で状態が悪化することがあります。そのような小児の特徴を踏まえた看護を実践してきた中で、専門的な小児看護の知識や技術を向上したいと思い、認定看護師を目指しました。
救急外来で多くの1次の患児の中に混在する緊急性の高い状態の患児へ適切な対応を実践するよう心がけています。認定看護師としては、救命処置の実践や子どもの権利に配慮した看護援助や、育児不安を持つ家族への看護援助を行っています。また、入院した患児の入院後の援助に関する指導や、院内の虐待対応のチームで虐待の早期対応を行い、今後も家庭における初期対応能力向上のために介入できるように活動していきたいと思っています。

小児救急看護認定看護師/澤井 香子(救命救急センター)

患者さんの思いを受け止め、精神的サポートを心がけています

糖尿病治療は、患者さんのセルフケア継続が重要であり、それは合併症の進展・増悪予防にも繋がります。しかし、患者さんが糖尿病治療を継続していくことは容易ではありません。私は糖尿病看護認定看護師として、糖尿病患者さんの療養生活の継続を支援するために、患者さんの思いを受け止め、精神的サポートを心掛けながら療養指導を行っています。現在は療養指導室で、院内を横断的に療養指導やインスリン自己注射指導を行っています。療養指導を通して、外来-病棟の継続看護を実践できることに大きな意味を感じると同時に、後輩育成や療養指導を行う仲間を増やしていくことがこれからの課題であると感じています。自己研鑚を重ね実践を継続していくことや、院内の研修等を通し後輩を育成する事で糖尿病看護の質の向上に努めていきたいと思います。

糖尿病看護認定看護師/住吉 由巳子(患者・看護相談室)

看護ケアの提供だけでなく、
倫理的な課題にも取り組んでいます

救命救急センター病棟は、突然の発症や事故により生命の危機に直面した患者さん・ご家族に対して、看護ケアを提供しています。入院された患者さんが二次的な合併症を起こさず、早期に回復できるようリハビリテーションの早期実施や感染防止対策を推進しています。一方では、救急医療における終末期患者の看護ケア、家族への精神的サポートを行っています。救急医療における終末期は、直前まで健康であると思われていた方が、死に直面し、さらに患者さん自身の意志確認ができず、家族や医療チームに判断がゆだねられることもしばしばあります。このような倫理的課題にも、スタッフとともに取り組んでいます。

集中ケア認定看護師/齊藤 伊都子(看護入院業務課)

個々の患者に必要な看護をいつでもどこでも
提供することができるように

集中治療室で、全身管理の必要な患者さんの看護を展開していく中で「急性期のケアについて、より深い学びを得たい。」と思い、認定看護師を取得しました。
救急外来では、軽症から緊急度の高い患者さんまで、さまざまな患者さんが受診されます。そのため、患者さんが診察までの待ち時間を安全に待つことが出来るための緊急性の判断や適切な待機場所の選択と提供など、緊急度判定(トリアージ)を積極的に推進しています。また、重症な患者さんに対して、専門性を活かしたアセスメントと予測性を持ったケアの実践とスタッフへの指導を行い、個々の患者さんに必要な看護をいつでもどこでも提供することが出来るように取り組んでいます。

集中ケア認定看護師/島尻 史子(救命救急センター)

がん患者さんが安心して日常生活を
送れることを目指して

私が病棟で勤務していた頃、がん化学療法を受ける患者さんが様々な有害事象に悩む姿をたくさん見てきました。そしてもっと効果的なケアが行えなかったのかと振り返った時に、自分自身の勉強不足を感じるようになり、順天堂6病院学内認定教育課程を受講することを決心しました。自己のステップアップに励んでいる際の学内教育課程の受講中に、がん化学療法看護認定看護師の実践場面を目の当たりにし、この姿こそ自分が理想とする看護師像と思い、がん化学療法看護認定看護師を取得するきっかけとなりました。
がん化学療法による有害事象をコントロールしながら、患者さんが安心して日常生活を送れるよう日々活動しています。患者さんの元気そうな様子を見ると、自分自身の励みにもなり、仕事への意欲につながっていきます。これからもステップアップ研修などの院内研修を通して、後輩育成に取り組むと共に、認定看護師としての実践能力をより高めて行けるよう自己研鑽を続けたいと思います。

がん化学療法看護認定看護師/永山 泰江(がん治療センター)

患者さんの生活の質や
人生観を尊重した看護の提供を大切にしています

慢性呼吸器疾患の患者さんは、病気が進行すると呼吸が苦しいという症状とともに、日々の生活に支障を来すようになります。患者さんが生活の質を維持するためにはセルフマネジメントが重要であり、患者さん、ご家族の思いに耳を傾けながら必要な指導、療養の実現をサポートできるように心がけています。そのためには他職種や地域との連携は欠かせません。病棟から外来、外来から地域へと連携する中で、病棟看護師としての役割が果たせる様に活動しています。また、病棟での患者教育、呼吸リハビリテーションの実践や院内研修での関わりを通して、後輩の育成にも努めています。看護現場における看護ケアの広がりと質の向上が図れるように、今後も自己研讚を続けていきたいと思います。

慢性呼吸器疾患認定看護師/岩永 知佳(5C病棟)

患者家族が危機状態を乗り越えられるように

集中治療室で急性期看護を行うなかで、さまざまな患者さんや家族との出会いがあり、苦痛や不安を感じる患者家族に対し少しでも役に立てるよう専門的な知識・技術が必要だと思うようになりました。また、スタッフへの教育や医師やコメディカルとの連携においても、より専門的なスキルを身につける必要があると感じていました。そこで、院内のフォローアップ研修や学内認定教育課程急変時対応コースを受講し、認定看護師の先輩方の知識・技術や実践力に感銘を受け、認定看護師を目指しました。学校に行く際には、病院や病棟のサポートもあり感謝しています。現在は、認定教育課程で学んだ知識を活かし、スタッフと共に患者さんの身体面だけでなく精神面・社会的背景に目を向け、患者さんと家族が危機状態を乗り越えられるよう改善を図りながらケアを行っています。また、様々な職種と積極的に連携をとり、患者家族が最善の医療を受け、二次的合併症を起こさず元の生活に戻れるよう援助していくことも役割の一つであると考えています。

集中ケア認定看護師/村田 愛美(集中治療室)

その人らしい生活を目指して

入職時から循環器病棟に配属され、入退院を繰り返す患者さんを多く目にしてきました。どのようにしたら自宅で過ごす時間を長くすることができるのかと考えていた時、心臓リハビリテーションは循環器疾患の患者さんに様々な利点があることを知りました。そこで、より深い知識を習得したいと思ったのがきっかけとなり、看護部や病棟の協力を得ながら心臓リハビリテーション指導士を取得するために受講しました。
心臓リハビリテーションは循環器疾患の患者さんを対象に、QOLの向上や長期予後の改善を目的に実施されます。運動だけでなく食事や内服管理など、セルフケア能力を向上させるための包括的な関わりを行うことで循環器疾患の再発・再燃を予防することに繋がります。患者さんができるだけその人らしい生活を送れるように、他職種とディスカッションを行って連携を図り、病棟⇔外来⇔地域で包括的に患者さんの心臓リハビリテーションに取り組んでいきたいと考えています。

心臓リハビリテーション指導士/仲田 篤孝(5B病棟)

患者さんができるだけ長く
自宅で生活するために

入職時から循環器看護に携わり、慢性心不全の患者さんと多く出会いました。患者さんを看護する中で、患者さんが慢性疾患と上手く付き合い、できるだけ自宅で生活できるよう援助していきたいと考えるようになりました。そのため、より専門知識を深めたいと思うと同時に上司や病院からの後押しもあり、慢性心不全看護認定教育課程を受講しました。
慢性心不全は増悪と寛解を繰り返す進行性の疾患です。心不全の急性増悪を起こさないためには患者さん自身のセルフケアが重要です。患者さんの自己概念や価値観を尊重し、少しでも長く自宅で生活できるように日々活動しています。また、入院中から退院後の生活を患者さんと共に考え、継続できるセルフケア支援や生活調整、そして病と共に生きる患者さんの精神的ケアも実施していきたいと考えおり、他職種や病棟看護師、外来看護師、慢性疾患専門看護師と連携を図り、包括的に慢性心不全の患者さんをサポートできるように努力しています。

慢性心不全看護認定看護師/飯島 麻子(5B病棟)

患者さんが障害を受容し、
自分らしさを取り戻すまでの支えになりたい!

これまで出会った脳卒中患者さんとの関わりを通して、脳卒中発症とともに障害を抱えて生きていかなければならなくなってしまった患者さんの思いを理解すると同時に、障害受容や日常生活活動自立へ向けた支援が重要であると感じ、知識や技術を習得し看護ケアを提供したいと思い認定看護師を目指しました。脳卒中では特に、急性期におけるリハビリテーションと再発予防が重要です。私は脳卒中リハビリテーション看護認定看護師として、患者さんや家族の精神面のサポートを心掛けながら、病棟において機能障害のある患者さんのセルフケア能力を高めるための回復支援に向けて取り組んでいます。また早期社会復帰や生活の質の向上に向け、MSWや地域のケアマネージャー等とも連携を図り、退院後も安心して生活ができるよう調整しています。当院は教育体制も充実しており、他職種と協働したチーム医療も盛んであることから、様々な場面で多くの学びの機会が得られると思います。これからも自己研鑽を重ね、実践の中でスタッフ指導も行いながら、後輩のキャリアアップを支援していきたいと思っています。

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師/稲毛 直子(6B病棟)